ティビラスの力
2007.10.04
作:石山
監獄の中、俺は冷たい床に座って外を眺めている。
とうとう捕まってしまったのだ。俺のすばらしい人生がこんな所で終わるなんて考えていなかった。いや、それは嘘だ。あんな快楽と引き換えなんだから、捕まっても仕方がないと思う。しかし、俺の力が知れたら、全世界を驚かすだろうな。
そんな思いに耽りながら、俺は捕まったときのことを思い出した。2日前のことだった。
俺は、大きな商店街の陰で寝ている50代くらいのおっさんに手をかけた。よれよれの背広と酒のにおいがぷんぷんしている。完全に泥酔状態だった。
「今日は、あんたに決めたよ」
俺は舌なめずりをして、何か寝言を言っている男のこめかみをぐっと押さえた。俺の中のイメージを叩き込むとおっさんの来ていた背広がたちまち紫のトップスに代わり、誇りだらけになっていたズボンがぴったりとしたジーンズへとかわってしまう。
もちろん、おやじにそんな服を着せても楽しくもうれしくもない。服の変化の前に、体が変化していた。薄い頭がつややかなショートカットに変わると、体はしなやかに胸はふくよかになる。もう、トップスから見える柔肌に俺の股間は完全に戦闘状態に入っていた。
「さて、軽くなったし、いつもの場所にっと」
俺の腕の中で眠るのは、二十歳くらいの美女だった。もう、むしゃぶりつきたくなるような俺好み。どうしてこんな事ができるのか、俺には分からない。しかし、半年前の晩、俺がソープに行く金もなく、安い発泡酒でなんとか紛らわそうと夜の街に買い出しに出かけた時に起こった。泥酔した親父が俺に絡んできたのだ、俺はヘッドバットかまして逃げようとしたんだが、その時になんとそのおやじが変身した。その時は何がなんだか分からなかったが、さっきのむさ苦しいおやじじゃなくて、もうなんというか、そそる女になっていた。見てくれと言わんばかりの太ももをさらして、もんでくれと言わんばかりの谷間を見せつけられて俺はそのおやじだった女を抱えて路地裏へと駆け込んだ。俺はそこでその女を犯した。それから、俺は女に不自由しなくなった。
「ばっきゃろぉ。さわんな」
腕の中の親父が目を覚ました。はじめは、女をなんとか抱えていた俺だが、今では余裕で抱えたまま走れるようになっている。少々暴れてもどうってことはない。
「さあ、ねーちゃん、俺のためによがってくれよな」
俺は何カ所かある俺の隠れスポットに連れ込むとその女を脱がせた。後ろからトップスを巻き上げるとすぐに生乳がこぼれ落ちる。今日のはサイズがいい感じだ。まぁ、いつも俺好みの女になってしまうんだがな。
「や、やめろ、なにしてんだ〜」
酒が抜けきらない状態で抵抗らしい抵抗もできない。女は俺の体を振りほどこうとしている。
ん? 元がおやじだから抵抗があるかって? こんな女目の前にして、そんな理性が働くかって。
俺は片方の手で胸の感触を堪能しながら、あいている片手でジーンズを脱がしにかかった。脱げにくい物を脱がそうとするのはやっかいだが、その分燃え上がる。俺は、ベルトを外しその中にあるTバックの中にある割れ目へと指を這わせた。
「あぁ。な、なにしてんぁ。ばっきゃろぉ」
おやじはきっと自分の中に入れられた事なんて無いだろう。今の感触なんか、衝撃的なんじゃないか? 俺は割れ目に少し沈ませた指をぐっと押し込んだ。
「ぅぅ」
腰を屈めてくる女の尻が俺の硬直したものを刺激する。俺は乳をもんでいた手でズボンのチャックを開くと、息子を取り出した。
「さて・・・。あんたの長年の手技を使ってくれるかい。代わりに俺があんたを気持ちよくさせてやるからよ」
俺はそういって耳元でささやく。しかし、女はやはり酔っぱらっているため反応がいまいち良くない。仕方なく俺は、女のか細い手を取り俺のモノをつかませた。
「さあ、こすれ」
俺はそういうと女のクリトリスをもみ始めた。すでに、割れ目からは止めどなく液が流れ始めている。女は、その刺激のせいか、俺のモノをぎゅっと握ったまま喘ぎ声をあげた。
「うぉぉっ」
決して似つかわしくない喘ぎ声なのが、元おやじの良くない所だが、漏れる吐息は甘い女の声であり、それはもう十分俺の脳を刺激する。
「さあ、そろそろ準備できたな」
俺は女を用意してあった段ボールの上に寝かせると完全にジーンズを脱がし、下着を剥ぐ。
「あふっ、な、なんだ」
「へへっ」
さっきまで夢うつつだったようだが、少し目が覚めたようだ。女は俺の方を見てくる。おびえているというよりは、呆然としていると言った方が正しい。
「あんたの処女いただくよ。まあ、気を楽にしなって、気持ちいいからさ。俺うまいんだぜ」
俺が女にかぶさると手足をばたばたとしてくる。自分の状況がいまいち飲み込めていないのか、「俺は男だ」や「このホモが」と罵ってくる。しかし、こういう反応がたまらない。さて、この辺でもっといい物を見せてもらうか。
「あんたは、女だろうが。ほら、この胸はなんだよ。太ったとでも思ったか?」
ばたつかせていた手で自分の胸についた二つの膨らみをわしづかみにする。信じられないといった雰囲気だ。この反応だ。
「な、こっちもどうだい」
俺はそういうと、女の中へと差し込んでやった。暴れても完全に押さえ込んだ俺の物は中まで入ってしまう。
「おおお、いいぞ」
女は初めての痛みか快感にのけぞってしまう。俺は腰を前後に降り始める。
元おやじと言っても俺の力にかかれば、完全な女だった。俺のモノに絡み付く性器がその証拠だ。俺は、女が抵抗できないくらい、腰を振り快感を送る。女の股間からはだらだらと液体がこぼれ落ちるほどになっている。
その時、女が俺に抱きついてきた。ほう、こんな反応も悪くない。俺は俺の体に押し付けられているふくらみの感触を楽しみながら、女の中に出した。女が締め付けてくる。
「確保っ」
女がそう叫んだ。次の瞬間、俺は女とつながったまま手錠をかけられていた。
「班長っ。大丈夫ですか」
「あぁ・・・、ちょっと飲み過ぎてたかもしれん。正気に戻るまで少しかかった」
女は俺のモノをくわえこんだまま、何人もの男達に話しかけている。
「班長、これを・・・」
男の1人が、女に上着を差し出した。女は俺のモノを抜いて立ち上がるとそれを受け取る。股間からは俺がさっき出した物がこぼれ落ちている。
「さあ、証拠物件もあがったし、言い逃れは出来んぞ」
女が自分の股間を指すとニヤリと笑った。
「よくも、こんな事をしてくれたな」
二人の男に羽交い締めにされて座り込んでいる俺の、その股間でなえてしまっている物を女が踏みつけた。女の素足だ。しかし、それには、ためらいがあったようで股間のモノが立ち上がってくる。さすがに元男には、痛みが分かってしまうのだろう。
「くっ、もういい、さっさとつれていけ」
そう、それが俺が捕まった時だった。
俺はその逮捕の後、尋問を一度受けたきり、この拘置所か、監獄かよく分からない所に放置されていた。他の奴もいやしない静かな所だった。まあ、鉄格子があるせいか、静かさが不気味な気もする。
その時、足音が聞こえきた。巡回にしては早い気がする。するとその主は俺が最後に犯した女だった。いや、今はもう元のおやじに戻っていた。元に戻させられたのだ。
「おっちゃん、俺とまたやりたくなったのかい」
おやじは表情を硬くすると鼻で笑いやがった。
「さっさと裁判でも何にでもかけろよ。俺なんてどうせ誰も心配する奴なんていないんだ」
俺が鉄格子を蹴り付ける。足音がもう1つ聞こえてくる。
「ふん、貴様は、もう裁判を受ける事もできない。まあ、詳しい事はこの人に聞くんだな」
コツコツという足音はハイヒールの音だった。それは、すごい美人だった。
「ハルカとよんでください。そして、あなたは今からキヨヒコと名のってもらいます」
その女の話によると、俺はある組織に買われたらしい。俺はまだ終わっていないようだと、窓から差し込む月を眺めた。
あとがき
ティビラス追加です。明らかに倫理観の欠ける特殊能力者のお話です。ありがちですね(汗)
石山