新装開店


2007.10.1
作:石山



 

 シックなつくりの店内は、淡い照明に照らされて高級感が漂っている。中にはソファとテーブルが並び、数々の女性が男たちにもてなされている。

「マサキ、ねえ、今度はあたしと同伴してよ・・・。ね、ほら、ドンペリ入れるからさー」

 マサキと呼ばれた男が、仕方ないなと言った風に女に耳打ちをする。ここは、1ヶ月前から開店したホストクラブだった。しかし、開店直後から他店を抜きん出て客を集めている。

「ねえ、そういえば、ここの事務にすっごい地味な女居るじゃないの。あれって、何? マサキ達にちょっかいかけてないわよね」 

 マサキは大きく笑いとばす。あれは、店長の妻で、そんなつもりもないし、そんなことをすればどうなるか分からないと言った。

「なら、いいんだけど」

 そう言った女はマサキの胸にもたれかかる。他のテーブルにも多数の女性客が男たちにしなだれかかっている。どの男もタイプは違うが、すべてが美形なのだ。しかし、それなら他のホストクラブにも同レベルか、それ以上の男がいる。しかし違うのは、客の女心を刺激してやまないのだ。

「ねえ、今度、私のお店に来てよー。ぜったいぜーったい、気持ちいいから。ね?」

 マサキは断る。男たちは、これほどまでに女たちに慕われており、プレゼントも数々貰っている。しかし、誘われてもいるのに肉体関係には至らない。それが店の規約にもなっているというのはあるが、男たちはうまく断っている。


 今日も深夜に閉店した。

 数人が女たちと一緒に出て行ったが、マサキは店内に残り閉店作業をするようだ。

「ふぅー、あー、つかれたわー」

 マサキが伸びをする。テーブルを拭いていたヒデキが声をかけてくる。

「今日も、サチコがしつこかったわね」

 マサキが同じくテーブルに残ったグラスを片付けながら答える。

「ほんとよ。あの子ったら、むかしっから、こんな男に目がないんだから。何度も痛い目みてるのに懲りないのよ」

 まるで女のような口調になった男たちが閉店作業中に話し始める。主に女たちの噂話のようだ。


 その時、奥から現れた今どきこれはないであろうという事務服を着た若い女がおしぼりを渡していく。

「あ、ありがと、オーナー」

 オーナーと呼ばれた女はお絞りを配っていく。今日は週2回のお楽しみの日なのだ。

「それじゃあ、やらせてもらいましょっか」

 そういうと男たちはズボンを降ろし始めた。お絞りを配り終えた女は、そのまま立っている。

「マサキ、あなた今日は、オーナー脱がせる番ね」
「やった」

 マサキはオーナーの事務服を脱がせていく。地味な髪留めをはずし、無骨な眼鏡をはずすとそこには客の女たちの中にはいないような美女がいた。

「もっとお化粧すればいいのにー。もったいないわよ、オーナー」
「ばかいえ、化粧なんかしたら、客たちに変に疑われるだろ。嫉妬深い女たちもいるんだぞ」

 オーナーは甘いアルトの声で男っぽい口調で話し始める。
 その体は、着やせするのか大きなバストはつんと上を向いて男たちの前に晒されている。マサキが手早く脱がせていく。すでに下も脱がせてしまった。

「しかし、ムードも何もないな・・・」

 文句をいうオーナーをよそに、男たちがニヤニヤと取り囲む中でマサキがちゃっちゃと脱がせてしまう。

「あー。もう、がまんできないわ」

 おしぼりで股間を拭いていたヒデキがオーナーの腰をつかむ。

「えっ、はじめはあたしにやらせてくれるんじゃないの?」

 マサキが文句を言う。すると、ヒデキではなく、オーナーが仲裁をする。

「後でやらせてやるから、喧嘩するなって。な、ほら、握っておいててやるから」

 そういうとヒデキに弄られながら、マサキのモノを手早くこする。股間が湿ってくると共に、ヒデキが挿入してきた。しかし、マサキのモノは握り続けている。

「あっあっ」
「くっうっ」

 マサキがオーナーの腕の動きに振り回されるかのように体を揺らして、高いあえぎ声をあげていた。オーナーもヒデキによって与えられる刺激によって声をもらす。マサキは、精液を漏らしてしまう。オーナーの背後では、ヒデキがくぐもった声と共にオーナーの中へと流し込んでいた。

「オーナー、やっぱりうますぎー。さすが、40年擦り続けてきただけはあるわね」
「生まれてからずっとかよっ」

 そんなつっこみを加えるオーナー。

「さあ、次は、あたし」
「ちょ、ちょっと待ってよ。まだ、やりたいわ」

 別のピアスの目立つ男がズボンを下ろしながら、ヒデキを押しやる。ヒデキは、そそり立ったモノを引き抜いて名残惜しそうにしている。

 次第に熱気のこもってきた店内で、順番ではなく、一緒に口と股間をべとべとにしながらオーナーがまわされていく。

 一息ついたヒデキがソファに腰掛け、その光景を見ながら、二度目の発射を行ったマサキに話しかけた。

「キャバ嬢やってるより儲かるし、オーナーはかわいくなっちゃって、1年間だけじゃなくて2年くらいやってもいいかもね」

 2ヶ月前、借金を抱え経営不振のキャバクラが、同じく借金にまみれたキャバ嬢たちと起死回生を図った。そして、怪しげな薬を使い、ホストクラブへと経営の転換ならぬ従業員の性転換をはかり新装開店を行う。

 ホストとなった女たちは、あふれる性欲を客の女たちに向けて子供を作るわけにもいかず、オーナーは性欲解消の仕事をすることになった。
 そうして、店内で唯一の女性となったオーナーは、はじめた頃は慣れない女の刺激に失神までしていた。しかし、今では5度目の絶頂を迎えても、その手に握った元キャバ嬢のチンコは離さない。

「さあ、次はあたしよっ」

 薬の効果がきれるまでのあと11ヶ月。オーナーは、経営の潤滑油となるべく体を張るのだった。





あとがき

あむぁいのお菓子製作所の500万ヒット記念に投稿しました。

石山