借り物競争 


2007.10.19
作:石山



 

 秋の空に白い煙があがる。体育大会だ。

 男女共学になってから新たな競技が加わった。

「たかしくん、それ貸してっ」

 少女がおもむろにある男子のズボンに手を突っ込んだ。この日のために事前に打ち合わせはしてある。

「おおうう」

 少年はいきなり掴まれた刺激にもだえる。しかし、少女はすでに手を抜いてしまって、股間からは刺激が鈍く伝わってくるだけだ。

「えみ、はしって。2組がいったわ」

 2組の女子がブルマを膨らませている。彼女の引いた紙には巨根と書いてあった。発育がよく身長のある2組の選手は胸を揺らしながらゴールへ向かっていった。

 えみは、さきほど引き抜いた包茎のちんちんをブルマにつっこむと装着した。先ほど少年が感じていた快感が体を襲う。2組の少女が前かがみになって走りにくそうにしていたのもうなずける。

 少女は駆けた。胸が揺れるのは当然だが、ブルマの中でも揺れている。

「えみ、がんばってー」

 少女は2組の少女を追い越した。2組の少女はうずくまってしまっている。なにやら手つきが怪しい。荒い息が観客席まで聞こえてきそうだ。
 しかし、それで競争相手がいなくなったわけではない。背後に3組の少女が迫っていた。のっぺりとした股間がまったく何も付けていないように感じる。その少女と並ぶように、保護者席から4組の少女が飛び出してきた。
 
 えみは、白いテープに飛びついた。かろうじてテープを切ることができた。

 つぎに、借り物の確認が始まった。少女たちは確認役の体育委員に向けて股間と紙を差し出す。えみは、息も切れ切れに運動場のど真ん中で股間をさらけ出した。

「あぁ、これだめだね」
 
 体育委員の男子が顔を赤くしながら告げた。

「これは、仮性包茎だよ。ほら、今は剥けてる」

 えみはうなだれた。逆に股間のものは亀頭をしっかりと晒している。

 そして、アナウンスが優勝順位を告げた。

「1位、3組 ポークビッツ。 2位、4組 ナイスミドルでした。1組はお題と違うため失格。2組は棄権でした」

 場内に歓声が広がった。こうしてえみは仮性包茎が何かを知った、ある秋の日だった。


 

 





あとがき

ええと、いろいろごめんなさい。反省してます。
 

石山