シナモン
2007.09.30
作:石山
俺は真剣な眼差しで床に落ちた白い粉末を観察する。 俺は現場に後を残さないように白い粉末に近寄ると指先につけて舐めて見る。
「こ、これは」
その時、現場を荒らす奴がきた。いつも来るのだ。刑事にとって、何でも嗅ぎまわる奴は煙たい存在だった。うるさくて仕方がない。
「はーいはい、どいてね。あなた」
ブーン
白い粉末の上を機械が走査した後には何も残っていなかった。
「さっさとドーナツたべてよ。今日はお洋服かいにいくんですからね」
俺がドーナツを食べながら文句をいうと。
「変な粉なんて舐めるからそんなことになったのよ。さっさとその癖直さないとダメよ」
それを言われると弱い。
「労災が降りたからいいようなものの、ちっちゃな女の子になっちゃって、私の欲求不満はどうしてくれるのよ」
それも言われると弱い。俺は、おどおどしながら口の周りについたシナモンをぬぐった。妻はいつも怖い。
あとがき
即興作品です。
シナモンと掃除機が題材。
石山